一体化マネジメント法

From The Joel on Software Translation Project

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Joel Spolsky / 青木靖 訳
2006年8月10日 木曜


チーム全員を同じ方向に進ませようとするとき、指揮統制マネジメント入門経済学マネジメントもハイテク・知識指向のチームにおいては無様に失敗することを見てきた。

残るテクニックは、私が一体化法と呼んでいるものだ。この方法で目指すのは、みんなをあなたが達成しようとしているゴールと一体にさせることだ。これは前に挙げた方法とくらべてずっとトリッキーで、うまくやるにはある種の深い対人スキルが要求される。しかしそれを正しくやれたなら、これは他の方法よりも良く機能する。

入門経済学マネジメントの問題は、内的な動機づけを損なってしまうことだ。一方、一体化法は内的な動機づけを作り出す方法なのだ。

一体化法マネージャには、あらゆる社会的スキルを駆使し、従業員たちを組織のゴールと一体化させることが求められる。それによって彼らは強く動機づけられる。それから彼らが正しい方向に舵を切ることができるよう、彼らが必要とする情報を与えなければならない。

どうやってみんなを組織と一体化させるのか?

組織のゴールが気高いものか、あるいは気高いと受け取られるものであるなら、そのことが助けになる。アップルはほとんど狂信的な一体化を作り出しており、それは1984年のスーパーボールでのひとつの広告に始まる語りかけを通してなされている: 「我々は全体主義に反対する」。そんなに大胆な立ち位置とも思えないが、これは確かに機能している。Fog Creekも勇敢に立ち上がり、子猫を殺すことに反対することにしよう。イェーイ!

私がとても満足している方法は、食事を一緒にすることだ。私は必ず昼食を同僚たちとともにするようにしてきた。Fog Creekでは毎日チーム全員にケータリングのランチが振る舞われ、大きなテーブルで一緒に食べている。これは会社が家族のように感じられるようにする上で言葉にできないくらい大きな効果がある。少なくとも私はそう思っている。6年間で会社を辞めた人は1人もいない。

それから、これを認めることでサマーインターンの中にはめまいを起こす人も出るのではないかと思うが、私たちのインターンシッププログラムのゴールの1つは、彼らをニューヨーカーにすることだ。それによって大学を出た後、ニューヨークに移ってきて正社員になるという考えがより好ましく感じられるようにするのだ。私たちはこのことを夏の課外活動の非常に長いリストを通して行っている。ブロードウェーのショーが2回、ロックフェラーセンターへの遠足、船でのマンハッタンめぐり、ヤンキースの試合、たくさんのニューヨーカーたちと出会えるオープンハウス、美術館。マイケルと私は自分のアパートでパーティを開いている。インターンたちを歓迎するためのものだが、それだけではない。彼らを詰め込んでいる寄宿舎ではなく、ニューヨークでのアパート暮らしがどんなものなのか、イメージを掴めるようにするためなのだ。

一般に、一体化マネジメントでは家族のように感じられる結束したチームを作ることが必要とされる。それによって同僚たちに対する誠実さと責任感をみんなが持つようになる。

この方法の2番目の部分は、組織を正しい方向に舵取りできるよう、みんなに情報を渡すということだ。

今朝、ブレットが私のオフィスにFogBugz 6.0の出荷日について議論しに来た。彼は2007年4月という案に傾いており、私は2006年12月という案に傾いていた。もちろん出荷を4月にするなら、私たちには製品を磨き上げるための時間がずっと増え、いろいろな部分を改良できるだろう。出荷を12月にするなら、素敵な新機能をたくさんカットしなければならないだろう。

私がブレットに説明したのは、春には6人新しく採用したいと思っており、FogBugz 6.0を出荷しなければ、それがまかなえる可能性がずっと小さくなるということだ。ブレットとの議論には、早く出荷することの経済的な動機を理解させることで決着を付けた。そして彼はいまやそれを理解している。私は彼が正しい判断をするだろうことに確信を持っている・・・それは別に私の判断と同じである必要はない。FogBugz 6.0なしでも大きな売り上げ増加があるかもしれず、基本的な財務的要因を理解しているブレットは、それにより6.0にもっと機能を付け加えられると考えるかもしれない。情報を共有することの要点は、状況が変わった場合でもブレットがFog Creekにとって正しいことをしてくれるということだ。出荷日が4月より何日前になるかに応じて金を払うと提示することでブレットを動かそうとしたなら、彼のインセンティブは既存のバグだらけの開発ビルドを今晩リリースする、ということになるだろう。指揮統制を使い、言った通りのスケジュールでバグなしのコードを出荷しろと命じたなら、彼はやってのけるかもしれないが、仕事が嫌になって辞めてしまうだろう。


結論

マネージャの数だけマネジメントのスタイルが存在する。私は主要な3つのスタイルを示した。機能不全なスタイルを2つと、難しいが機能的なスタイルを1つだ。しかし本当のことを言えば、多くの開発現場では、どちらかというとアドホックな、日により人により変わる「何でもあり」の方法でマネジメントされている。


(オリジナル: The Identity Management Method)

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