レゴプログラミング

From The Joel on Software Translation Project

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Joel Spolsky / 青木靖 訳
2006年12月5日 火曜


主流のメディアがコンピュータプログラミングツールに関するレポートをしてひどく誤った情報を伝えることがたびたびある。

起きるのはこういうことだ。プログラミング技術を扱うどこかのベンダがプログラミングをより簡単にするという製品を作る。中身を本当に理解しているわけではないジャーナリストが受け取るのは、「プログラミングが簡単になる」ということだ。そして多くの場合、レゴブロックの比喩が使われる。

オム・マリック(2006年11月): 「・・・これらのスタートアップは、レゴブロックをくっつけるのと同じくらい簡単にユーザがソフトウェアパッケージをつぎ合わせられる開発環境を構築している」

彼はこう認めている: 「このようなタイプのプラットフォームへの移行が行われるのには時間がかかるだろう。このプラットフォームの可能性が認識されるようになるには3年くらいかかるのではないかと思う」

3年ねえ?

ビジネスウィークは遡ること1991年9月に、カバーストーリーでオブジェクト指向プログラミングを取り上げ、オムツを付けた赤ちゃんがコンピュータのプログラミングをしている絵を付けていた。彼らもまた、レゴのメタファを使っていた。「実際、このソフトウェアスタートアップのObjective Technologies Inc.が現在目指しているのは、プログラミングをまったく子供向けのものに見えるようにするということだ。絡み合ったCのコード——printf ("%s/n", curr str)みたいな難解な文——をいじり回すのでなく、NeXT Computerのワークステーションの画面上で箱を接続し、空欄を埋めることでプログラムを作るのだ。最初から正しく動き、簡単に修正できる工業品質のプログラムを間もなく手にできるようになるだろう。バーガーソン(27)が言っている。『母に見せたら、「まだレゴブロックなんかで遊んでるの? 子供の時みたいに!」と言われたよ』」

「ソフトウェアを売るまったく新しい方法が出現するだろう。交換可能なプラグ・アンド・プレイのオブジェクトのマーケットだ。部品を別々に買ってきて自分のカスタムソフトウェアを組み上げられるのだ」

彼らは誰もフレデリック・P・ブルックスが1987年に書いたことを信じてないらしい。「現在のところ銀の弾丸が見あたらないというだけではない。まさにソフトウェアの本質が、それをありそうにないものにしているのだ。電子工学、トランジスタ、LSIがコンピュータハードウェアに対して与えている生産性や信頼性やシンプルさをソフトウェアに与えてくれるような発明というのは現れそうにない・・・ソフトウェア構築で困難な部分は、この概念的な構成物の仕様を作り、デザインし、テストすることにあり、それを表現したり、その表現の正確性をテストする手間にあるわけではないと私は考えている・・・これが正しいなら、ソフトウェア開発はいつまでたっても困難であり続ける。本質的に、銀の弾丸は存在しないのだ」


(オリジナル: Lego Programming)

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